« 『謎解き紀行 徳川埋蔵金 上 かごめの歌に隠された秘密』 | トップページ | 『図解 世界の財宝ミステリー』 »

2010年9月23日 (木)

『埋蔵金伝説を歩く ボクはトレジャーハンター』

<八重野充弘著/角川地球人BOOKS/本体1500円/2007年11月30日初版発行/ISBN978-4-04-621305-1>

Densetuwoaruku_s  畠山清行氏亡き今、埋蔵金探索者を代表する“顔”と言える存在となった八重野充弘さん。我が国唯一といえる、同好の士が集まる“日本トレジャーハンティングクラブ”の代表として、はたまた数多くの埋蔵金関連書籍の著者として、さまざまなところで活躍されている。
 で、その八重野さんが埋蔵金探索の虜になったいきさつや、かつて畠山氏の助手として実際に埋蔵金探索を行った“現場体験”、そして自らチームを率いて探索に当たった天草四郎の秘宝探索プロジェクトの“顛末報告”などを、一人の埋蔵金探索者として淡々と書き記すというユニークな書籍が発行された。
 埋蔵金関連書籍といえば、時代考証などから入って一見客観的に構成されているようでいて、なんのことはない、いかに“埋蔵金の秘密を解いた”か、いかに “謎を推理した”か等々、実は自説を展開するだけの著作が多かったのだが、本書が貴重なのはまさに探索の現場に一緒にいるかのような臨場感を持って読み進められる、というスタイルをとったところだろう。そこにこれまで多く発行された埋蔵金関連書籍とは違う面白さがある。
 ちなみに“天草四郎の秘宝”の項は八重野さんがかつて『産報デラックス 99の謎 歴史シリーズ』などで詳細に報告していたものとあわせて見るとさらに興味深かったり、はたまた、“永井宿の埋蔵金”の項では、畠山氏の『新・日本の埋蔵金』(畠山清行著/番町書房)も読んだ方なら、二人の探索者の目線の違いになどにも引きこまれることだろう。
 いずれにせよ、埋蔵金探索の実際の現場を“当事者”のことばで詳しく知る機会がもてたことは、とてもありがたいといえる。もしもこれから埋蔵金探索を始めてみたい、とお考えの方がいたとしたら是非とも本書を読むことをお勧めしたい。ただただ“埋蔵金ガイド”的な書物を読んだだけで、闇雲に探索に出かける ことの無意味さがよく分かっていただけると思う。

|

« 『謎解き紀行 徳川埋蔵金 上 かごめの歌に隠された秘密』 | トップページ | 『図解 世界の財宝ミステリー』 »

■関連書籍紹介」カテゴリの記事