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2007年5月

2007年5月24日 (木)

英国南西約60キロの大西洋で“史上最高額”の沈船財宝を発見

 一部スポーツ紙やWEBニュース等で紹介されていたのでご存じの方も多いかと思うが、米国の企業が英国南西約60キロの大西洋で“史上最高額”と思われる財宝を発見したという。情報の発信元はどうやらAFP通信のようだが、各紙やWEBサイトが伝えたニュースの概要はおおむね次の通り。
『米国フロリダ州タンパの海洋探査を専門とする“Odyssey Marine Exploration”という企業が、17世紀の難破船と推定される沈没船の残骸から、数100枚の金貨を始め約17トン(約50万枚)にも上る銀貨などを発見した』。

 沈船の財宝に関しては当サイトのテリトリー外で、一門外漢にすぎないが(埋蔵金と沈船の財宝の根本的な違いは当NEWSのコーナー等でもたびたび言及しているのでご参考に)、やれ「お宝発見!」とか「史上最高額の財宝!」などと一部で話題になっているので取り上げておこう。
 で、さらに各ニュースによれば『この沈船の財宝が伝えられたとおりであれば、1985年にフロリダ沖(こちらの地域はまさに沈船サルベージの名所)で1622年に沈没したスペイン船から回収された財宝約4億ドルを抜いて約5億ドル(約600億円)にのぼり“史上最高”の記録となる』とか。

 ニュースでは以上が情報の全てのようなので、本家本元、その海洋探査企業“Odyssey Marine Exploration”社のWEBサイトを覗いてみた。“Odyssey Marine Exploration”社は1994年に創立され、今回のような沈船の財宝等のサルベージを主に行い、アメリカの証券取引所にも上場されている注目企業でもあった。

 WEBサイトのトップページに今回の発見のニュースを伝えるトピックスがのっており、さらに彼らが“Black Swan”とコードネームを付けた今回の沈船に関するページに飛ぶと、そこで紹介されいたのが、まさにAFPが発信元と思われるニュースとほぼ同じ内容のさらに詳しい紹介記事が載っていた。

『ODYSSEY'S LATEST SHIPWRECK FIND YIELDS OVER 500,000 SILVER AND GOLD COINS
World's Largest Historical Shipwreck Coin Recovery Produces Record 17 Tons of Silver Currency』
(“Odyssey Marine Exploration”社のWEBサイトより)
--の見出しで、
『フロリダ州タンパにある海洋探査専門企業“オデッセイ社”は、この分野のリーダー的存在で、今回、大西洋の詳細が公表されていないある現場で“ブラックスワン”と名付けた“コロニアル期”の沈船を特定、考古学的な調査と予備の発掘を終了した。この現場からは17トン以上の重さがある50万個以上の銀貨、何100個かの金貨、加工された金塊などが発見された。これらの財宝はサルベージ関連法や海洋法に則って回収されたもので、いかなる国からも主権が及ばないものと信じています』(概要)。

 巷をめぐったニュースでは“財宝発見”の面ばかりが取り上げられてしまっているが、沈船の発見は財宝ばかりでなく、難破した時代を甦らせる様々な遺構や情報が得られるタイムカプセル的な意味合いも大きいことを付け加えておこう。
『「私たちの研究では、この現場が“コロニアル期”に多くの船が難破した地域であり、この地域の状況を徹底的に分析し、記録を残すことに意義があると考え慎重に作業を進めています」(同社の創業者の一人ジョン・モリス氏)』。

 テリトリー外の話題ではありましたがご参考までに。“Odyssey Marine Exploration”社のWEBサイトへのリンクは張りませんので、ご自分で検索を(当ベージの下にGoogleの検索窓がありますので、そこに社名を入れれば簡単にたどり着けるはずです)。
--2007年5月24日

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2007年5月15日 (火)

「石見銀山の世界遺産登録」に暗雲

 先日お伝えした「石見銀山が世界遺産登録へ」のニュース。どうも風向きが怪しくなってしまったようだ。すでにマスコミでも報道しているのでご存じだろう。推薦していた文化庁から発表があり、世界遺産に登録するかどうか、を検討していた(実質、決定権を握っているといわれる)“イコモス”というところが石見銀山の登録に難色を示しているのだとか。まあ、世界中思いがけないところでも“世界遺産”に出くわす現在の状況からすれば、今後“お墨付き”はなるべく控えたい、ということなのだろう。

 ちなみにこの“イコモス”というのは「International Council on Monument and Sites」略して“ICOMOS”。国際的な非政府組織でユネスコの諮問機関を努めている団体だ。別に世界に誇れる遺産と認めてくれなくてもかまわないんじゃない、と門外漢は単純に思ってしまうが、地元にしてみれば“お墨付き”があるか無いかで観光資源のランクは雲泥の差。

 変に観光地化しない方が“研究者”としては当然好ましいのは言うまでもないが、地元の方々のこれまでのご苦労を考えると、何とか登録させてあげられないのでしょうか。

 とりあえず、「石見銀山世界遺産登録へ」のその後の経過報告でした。
--2007年5月15日

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